Optimum Performance Training (OPT) モデルは、NASM(National Academy of Sports Medicine)が提唱したトレーニングの枠組みです。
NASM(National Academy of Sports Medicine)は、アメリカ合衆国に本部を置くスポーツ医学とフィットネスの教育機関です。NASMは、健康やフィットネス関連のプロフェッショナルに対して、科学的な原則とエビデンスに基づいたトレーニングプログラムの設計および実施に関する教育を提供しています。NASMは特に、個別に合わせたトレーニングや運動プログラムの開発に焦点を当て、その中でもOPT(Optimum Performance Training)モデルなどのフィットネスプログラム設計のアプローチが知られています。このモデルは、トレーニングの段階的な進化やフィットネスゴールに合わせた効果的なプログラムを提供するための指針を提供しています。 NASMは、トレーナー、コーチ、リハビリテーションプロフェッショナル、およびその他の健康関連の分野で活動する人々に広く利用されています。
OPTモデルは、フィットネスプロフェッショナルがクライアントやアスリートに対して効果的で個別化されたトレーニングプログラムを開発するためのプロセスです。OPTモデルは、3つの主要なフェーズ(安定性と基本動作、筋力と肥大化、パワーとパフォーマンス)に分かれ、それぞれが異なるトレーニングゴールや身体の適応に焦点を当てています。
1. 安定性と基本動作(Stabilization and Endurance)
目標:
- 基本的な動作パターンの向上
- 筋肉の不安定性の軽減
- 筋持久力の向上
トレーニングの特徴:
- 低強度で高リペティションのエクササイズ
- ボディウェイトや安定ツール(ボスボール、バンド)を使用
- プロプリオセプティブ(体の位置や動きの感覚)トレーニング
- インターバルトレーニングやサーキットトレーニング
2. 筋力と肥大化(Strength and Hypertrophy)
目標:
- 筋力の向上
- 筋肉の増加(ハイパートロフィー)
- 基本動作パターンの改善
トレーニングの特徴:
- 中強度から高強度の重量を使用
- バーベルやダンベルを活用
- 複合エクササイズの導入(スクワット、デッドリフト、ベンチプレス)
- レジスタンストレーニングと共にプロプリオセプティブトレーニングの継続
3. パワーとパフォーマンス(Power and Performance)
目標:
- 爆発的なパワーの向上
- スポーツパフォーマンスの最適化
- 効率的で力強い動きの開発
トレーニングの特徴:
- 高強度で爆発的なエクササイズ
- オリンピックリフティングの導入(クリーン&ジャーク、スナッチ)
- ピリオダイゼーショントレーニング(周期的な変化)
- スポーツ特有の動きと技術のトレーニング
- 力と速さを組み合わせたトレーニング
これらのフェーズは、個人のニーズや目標に基づいて調整でき、柔軟性があります。OPTモデルは、トレーニングの個別化と進化に焦点を当て、継続的な成果を追求するフレームワークとなっています。